アガサ・クリスティー ABC殺人事件
章
これ以上は核心のネタバレになので、後は本を読んでください。
出来事
年月 | 日 | 出来事 |
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一九三五年六月 | ヘイスティングズ、故郷に帰ったときにポワロに会う。奇妙な手紙のことを会話。 | |
二十日 | アレグザンダー・ボナパート・カスト、鉄道案内にしるしを付ける。 | |
二十一日 | アンドーバーで事件?
アリス・アッシャー、殺される。
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二十二日 | ポワロとヘイスティングズ、フランツ・アッシャーに話を聞く。
ポワロとヘイスティングズ、メアリー・ドローワーに話を聞く。
ポワロとヘイスティングズ、現場の向かいにある八百屋、隣人に話を聞く。
ポワロとヘイスティングズ、ジェームズ・パートリッジ、アルバート・リデルに話を聞く。
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七月 | 二通目の手紙が届く。 | |
二十五日 | エリザベス(ベッティ)・バーナード、首を絞められ殺される。 ポワロとヘイスティングズとクローム警部、ベッティの勤め先の喫茶店で話を聞く。 ポワロとヘイスティングズとクローム警部、ベッティの両親に話を聞く。
ポワロとヘイスティングズ、ミーガン・バーナードに話を聞く。「まったく手のつけられないばかでしたわ!」
ポワロとヘイスティングズ、ドナルド・フレイザーに話を聞く。
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八月 | 三十日 | 三通目の手紙が届く。カーマイケル・クラークが頭を殴られ殺害されているのを発見。
ポワロとヘイスティングズ、フランクリン・クラークとソーラ・グレイに話を聞く。
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メアリー・ドローワー、事件解決のためバーナード家で働きたいと手紙を出す→OK。
ソーラ・グレイ、クラーク家から離れる。実はクラーク夫人から首にされた。
カーマイケル・クラークが殺害された日、ソーラ・グレイが男と会っていたが、誰にも会っていないと嘘の証言をしている。
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フランクリン・クラーク、被害者の関係者で集まって事件解決の行動をしたいと提案。 メアリー・ドローワー、ミーガン・バーナード、ドナルド・フレイザー、フランクリン・クラーク、ソーラ・グレイが集まる。 各自、役割が与えられ、調査を行うことになる。 |
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ポワロとヘイスティングズ、クラーク夫人に話を聞く。「ミス・グレイが嫌い、ミス・グレイは嘘つき。事件当日、知らない男と話をしていた。」 フレイザーが、ポワロとヘイスティングズに相談。「ベッティを殺す夢を見る。でも死んでいるのはミーガン・・・。」 四通目の手紙が届く。 |
登場人物
人物 | コメント |
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エルキュール・ポワロ | 私立探偵、ベルギー人。 |
リチャード・ヘイスティングズ | イギリス帝国陸軍大尉。ポワロの友人。 |
クローム警部 | ロンドン警視庁の警部 |
ジャップ | スコットランド・ヤードの警部長。 |
アレグザンダー・ボナパート・カスト | 婦人靴下の行商人。 |
アリス・アッシャー | 煙草屋の老婆。殺される。 |
フランツ・アッシャー | アリスの夫。ダメ人間。 |
メアリー・ドローワー | アリスの姪。髪の毛の黒い、きれいな娘。 |
ジェームズ・パートリッジ | 痩せた小柄の男。銀行員。アッシャー夫人が生きているうちに最後に会った人物 |
アルバート・リデル | 変わった人。アッシャー夫人が殺害された後に店に訪れる。 |
エリザベス(ベッティ)・バーナード | カフェの女給。二人目の犠牲者。 |
ミーガン・バーナード | ベッティの姉。頭がいい。良すぎる。 |
ドナルド・フレイザー | ベッティの婚約者。物静かな人。嫉妬深い。 |
ミス・メリオン | ベッティが働く喫茶店の女主人。 |
ミス・ヒグリー | ベッティの同僚。 |
カーマイケル・クラーク卿 | 中国美術の蒐集家。三人目の被害者。 |
クラーク夫人 | カーマイケル・クラーク卿の妻。健康状態が悪くモルヒネを打ち続けているため意識が混濁。 |
フランクリン・クラーク | カーマイケル・クラーク卿の弟。 |
ソーラ・グレイ | クラーク卿の秘書。スカンジナビア人。二十七ぐらい。美しく有能そう。フランクリン・クラークに好意を持つ。 |
ポワロに届いた手紙
エルキュール・ポワロ氏よ――きみは、哀れむべき鈍物の、わがイギリス警察がもてあますような難事件を解決するのは、自分だと、うぬぼれているのじゃないだろうね?明敏なるポワロ氏よ、きみの明敏のほどを見せてもらいたいものだ。おそらく、この胡桃は、くだくには固すぎるということに気がつくにちがいない。今月の二十一日、アンドーバーを警戒したまえ。草々。A・B・C
二通目の手紙
親愛なるポワロ氏よ――さあ、どうですか? 最初のゲームは、わたしの勝ちだ、と、思うのですが。アンドーバー事件は、まったくうまくいったじゃありませんか?しかし、おもしろい遊びは、ほんのはじまったばかりだ。つぎは、ベクスヒル海岸に、今月二十五日、きみの注意を向けてくれたまえ。
おたがいに、まったく楽しいじゃないか! 草々
A・B・C
三通目の手紙
あわれなポワロ氏よ――このささやかな犯罪事件は、きみが思ったほどには、うまくいかないようだね?それとも、おそらく、きみの全盛は、もうすぎてしまったのだろうか?
こんどこそ、もっと腕のすごいところを見せてもらいたいものだね。こんどのは、やさしいやつだ。所はチャーストン、日は三十日だ。ひとつ、やってくれたまえ!
どうも、いつも独り相撲では、いささかやりきれんからね!
ご健闘を祈る。草々
A・B・C
四通目の手紙
まだ、うまくいかないんだね? ヒヒ! ヒヒ! きみも警察も、いったい、なにをしているのだ? へ、へ、おもしろいじゃないか? ところで、こんどは、どこにしますかな?哀れなポワロ先生、まったくお気の毒ですね。
はじめにうまくいかなかったら、何度でも、何度でも、やってみるんだね。
道は、まだまだ、はるかなりだ。
ティツペラリーかい? いやいや――それは、ずっと先のことだ。Tの番になってからさ。
おつぎの、ささやかなる事件は、九月十一日、ドンカスターで起こるのさ。
では、さようなら。
A・B・C
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