横溝正史 不死蝶
章
これ以上は核心のネタバレになので、後は本を読んでください。
出来事
年 | 月日 | 出来事 |
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23年前 | 英二、朋子に殺され、朋子も底なし井戸に身を投げて自殺。 | |
今年 | 五月の終わり頃 | 君江、マリ、来日。 |
七月十五日 | 金田一、矢部家へ移動。脅迫状が届く。
君江、教会から出てくるところで、疵痕のある男に朋子と叫ばれる。
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七月十六日 | マリのお返し会を開催。
君江、ふらふらと洞窟へ。康雄が後を追う。
マリ、カンポ、田代、由紀子、金田一、杢衛、神崎、君江を探しに洞窟へ。
洞窟に怪人登場。すぐ逃げる。マリ、カンポ、田代、神崎、追いかける。
由紀子、金田一、杢衛、君江らしき人物を見かける。杢衛、追いかける。マリ、カンポ、合流。
杢衛、遺体で発見。君江のかぶっていたショールみたいものを握っていた。
田代、神崎、声は聞こえるが道に迷って合流できない。
由紀子、カンポ、で田代、神崎を迎えに行く。その後、合流。 言い争う声が聞こえる。争っていたのは、古林とニコラ神父だった。
田代、由紀子、先に戻って、状況を知らせる。
乙奈、康雄と慎一郎に背負われ、杢衛の殺害された現場へ移動。
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七月二十日 | 教会の鐘楼で謎の女性出現。 | |
七月二十二日 | 金田一、マリと会話。鐘楼の謎の女性の話でマリ、驚く。 | |
七月二十三日 | 大仕掛けな鐘乳洞内の捜索。
徹三、遺体で発見。
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七月二十五日 | 金田一、マリと会話。金田一、君江の居場所の想像はついている。 |
登場人物
人物 | コメント |
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金田一 耕助 | 矢部家へ移動している。
杢衛の依頼で射水に移動。ある人物を調査するため。
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鮎川 マリ | ゴンザレスの養女。 |
鮎川 君江 | マリの母。ゴンザレス家の家事取締り。
三十五、六から四十歳。
夢遊病者。
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河野 朝子 | マリの家庭教師。君江の相談相手。三十五歳。 |
カンポ | マリの用心棒。ポルトガル人とインデアンの混血児。 |
田代 幸彦 | テニスの選手。マリ、君江の知り合いで、康雄の親友。 |
ニコラ神父 | 君江が参拝した教会の神父。 |
パウル神父 | 英二が殺害されたときの教会の神父。
朋子を可愛がっていた。
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アルフォンゾ・ゴンザレス | ブラジルの大金持ち。 |
矢部家
人物 | コメント |
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矢部 杢衛 | 70歳くらいだけど元気。
金田一の依頼人。十分信用してよい人物らしい。
朋子が実は死んでなくて君江 = 朋子と主張。金田一に調査を依頼。
若い頃は、乙奈の恋人。突然、乙奈に婿が来たため破局。
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矢部 慎一郎 | 杢衛の息子。
朋子と恋仲になり、駆け落ちしようとする。
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矢部 英二 | 杢衛の息子。二十三年前、朋子に殺される。 |
矢部 峯子 | 慎一郎の許嫁→嫁。
四十歳前後。
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矢部 都 | 慎一郎の娘。
康雄の恋人。
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頬にうすい疵痕のある男
古林徹三
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四十五、六歳。矢部家と二十年以上も音信不通。矢部家とは遠い親戚。英二の死体を発見。
中国からも戻ってきた。
英二が殺される前、英二に洞窟に行く事情を聞いたというが、それは嘘(慎一郎の証言)。
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宮田 文蔵 | 峯子の兄。杢衛より信頼されていた。 |
玉造家
人物 | コメント |
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玉造 朋子 | 英二を殺害。
慎一郎と恋仲になり、駆け落ちしようとするが、失敗し、その過程で英二が死亡し、その後、井戸に身を投げて自殺。
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玉造 由紀子 | 玉造家の娘。 |
玉造 康雄 | 由紀子の兄。
都の恋人。
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玉造 乙奈 | 由紀子の祖母。昔気質でマリ達が泊まることを嘆き寝込む。君江に会いたがるが、まだ顔を合わせていない。
若い頃は、杢衛の恋人。突然、乙奈に婿が来たため破局。
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用語
用語 | コメント |
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金田一に届いた警告
射水へ来てはならぬ。生命が惜しいと思ったら射水の町に近寄るな。
マリに届いた警告
マリよ。この手紙を読みしだい、母をつれてこの土地を立ち去れ。ここにいることは、おまえやおまえの母のためにならぬと知れ。朋子が残した言葉
「あたしはいきます。でも、いつかかえってきます。蝶が死んでも、翌年また、美しくよみがえってくるように」ページのトップへ戻る